真理のみことば伝道協会

カルト宗教被害者の皆様の問題解決のお手伝いをさせて頂いております。

私のように黒い夜

2016年8月29日(月)

先日、ジョン・グリフィンというジャーナリストの体験談を読んで、大変な衝撃を受けました。題は”Black Like Me”(和訳の題名は『私のように黒い夜』)です。グリフィン氏は白人ですが、アメリカの南部に住む黒人に対する差別問題に深い関心がありました。1950年代の話になりますが、当時の黒人たちは凄まじい差別の対象になっていました。一流の大学に入りたくても、入学が許されません。人気のレストランに入ろうとすると、「黒人、お断り」と書いてあります。バスに乗る時に、必ず、一番後ろの席に座らなければならない。黒人男性が少しでも白人女性に目線を向けると、袋叩きにされる。選挙権登録をしようとすると、妨害される。とにかく、あらゆる所で黒人は白人より劣る人種として見下されて、差別されていました。そしてその差別の根底にあったのが、一つの根強い固定観念、あるいは偏見です。つまり、黒人という人種は怠け者であり、知的能力も乏しく、道徳的にも堕落している、ということです。南部の白人たちは、こうした偏見によって、黒人に対する差別を正当化していた訳ですが、グリフィン氏はそのことに大きな疑問を抱き、白人の考え方が本当に事実に基づいているかどうかを確かめようと思いました。そこで、差別を受けている黒人にインタビューを試みました。ところが、黒人たちは白人である彼を警戒して、本音で話をしてくれません。自分たちが受けている差別の実態についても、白人の偏見についてどう考えているかということについても、話そうとしないのです。
調査が全く進まない中で、グリフィン氏は悩みに悩んで、ついに、ある大決心をします。「黒人になろう」と覚悟を決めるのです。薬を服用して、日焼けマシンも使って、肌を黒くすることに成功します。すると、見事に黒人に生まれ変わるのです。黒人も白人も、彼を黒人として見るようになる訳です。その時から、彼は二つのことを経験するようになります。一つは、黒人と全く同じように、白人から差別を受けるようになることです。もう一つは、黒人に受け入れられて、また親切にされ、黒人たちの本当の気持ちを聞き出すことができるようになることです。調査を終えた彼の結論は、黒人は白人に劣る人種ではなく、むしろ、白人よりも優れているところが沢山ある、ということです。1960年に『私のように黒い夜』が出版されると、物凄い反響を呼びました。そして、その4年後に、ジョンソン大統領が公民憲法に署名し、人種差別制度はすべて連邦法で禁止され、公共施設での人種差別はすべて撤廃されることになったのです。こうして、グリフィン氏はアメリカの差別問題に戦いを挑み、自ら黒人になることによって、アメリカの建国以来200年も続いていた差別問題に終止符が打たれることになった訳ですが、それは、使徒パウロも自ら示した模範です。
 「私はだれに対しても自由ですが、より多くの人を獲得するために、すべての人の奴隷となりました。ユダヤ人にはユダヤ人のようになりました。…律法を持たない人々に対しては、律法を持たない者のようになりました。…すべての人に、すべてのものとなりました。それは、何とかして、幾人かでも救うためです」(第一コリント9・19―22)。
 なかなか真似できる生き方ではないかも知れませんが、少しでも周囲の人々の気持ちを理解しようとするなら、彼らの苦しみを共有できるなら、私たちの人間社会にも、大きな変化が起きるのではないでしょうか。

いのちのことば社の協力により、しばらく前から在庫切れになっていた『健全な信仰とカルト化した信仰』を五百冊、印刷することができました。キリスト教会のカルト化問題が深刻化する中で、ますます、大きな意味を持つ一冊になるでしょう。価格は900円です。御希望の方は真理のみことば伝道協会の本部までお問い合わせください。

 2016年10月23日と24日に、第24回カルト救出全国セミナーが関東と関西で開催されます。23日のセミナーは、主都福音キリスト教会(小田急線百合ヶ丘駅南口)で午後3時から5時まで、24日のセミナーは関西聖書学院(近鉄生駒駅からケーブル「宝山寺」停)で午前10時から午後4時まで開かれます。テーマは、「韓国の戦後の教会成長とカルト化問題:日本の教会への影響とその対処法」で、講師は日本キリスト教異端相談所の設立者で、韓国の異端問題に精通している張清益(チャン・チョンイク)牧師です。目覚ましい成長を遂げ、多数の「メガチャーチ」を誕生させ、世界各地に宣教師を派遣している韓国のキリスト教会ですが、リバイバルの要になると、世界中から注目されていながら、その一方で、800万人の韓国人クリスチャンのうち、200万人も異端・カルトの団体とかかわっていると言われています。「新天地」、「万民中央教会」、「クリスチャン・トゥディー」など、数多くの異端・カルトが日本にも上陸し、日本のキリスト教会に多大なダメージを与えています。今こそ、様々な現象に捕らわれることなく、霊的識別力をもって、真のリバイバルの意味について考え直す必要があります。今回のセミナーが、その良いきっかけとなるはずです。参加をご希望の方は、真理のみことば伝道協会の本部か、関西支部にご連絡ください。

あるテロリストの回心

2016年6月20日(月)

イスラム原理主義のテロリストから、キリスト教に改宗したカマール・サリームさんの話です。サリームさんは一九五八年にレバノンのベイルートに生まれ、厳格なイスラム教徒として育てられました。5歳の時から、母親から、イスラム教徒の最大の名誉は、ジハードで殉教することだと聞かされました。ジハードとは、いわゆる「聖戦」のことで、イスラム教に服従しない人々、特にクリスチャンやユダヤ人を徹底的に殺すための戦いを指しています。一般のイスラム教徒が死んだ場合、アーラーという神の前に立って、裁きを受けます。その時、生きている間に行なった善行と悪行が天秤にかけられて、善行の方が重ければパラダイスへ、悪行の方が重ければ地獄へ送られます。サリームさんは母親から地獄の恐ろしさについて、とてもリアルな形で教えられて、怖くなりましたが、ジハードで死ねば、即、パラダイスに入れると聞いた時、大きな希望を持ちました。5歳の彼にとって、殉教することが人生の目標になったのです。
その後、学校に行くようになって、ひどいいじめに遭います。そして、たまたま逃げ込んだモスクの聖職者に助けられて、そこで、ジハードに関する具体的な話を聞きます。早速、兵士としての訓練を受け始め、イスラエルに武器を運ぶ役割を担うようになります。まだ、7歳の子供です。危険極まりない任務をこなしていく中で、何度も殺されそうになりますが、奇跡的に守られます。そのために、ヒーロー扱いを受けるようになります。また、テロリスト集団の中で偉くなり、更に重要な責任を任されます。資金集めのためにサウジアラビアの貴族と付き合ったり、アフガニスタンに派遣されてソ連軍と戦ったりします。そして、成人した後、最も大きな計画への参加を命じられます。それは、アメリカに行って、イスラム教原理主義の思想を広め、アメリカをイスラム教国に生まれ変わらせるという計画です。
イスラム教原理主義者にとって、アメリカは大サタンです。イスラム教の世界制覇を妨げる、最も忌み嫌われるべき国です。サウジアラビアなどからの膨大な経済的援助を受けながら、早速、布教活動を開始します。町の貧しいスラム街に出かけて、そこに住む人々に何か困ったことがないかどうかを聞きます。「食べ物がない」と言われれば、次の日、食べ物を届けます。「家賃を払うお金がない」と言われれば、お金を渡します。そうして、人々の信用を得てから、イスラム教のことを語る訳です。また、特に熱心に話を聞いてくれる人には、ジハードの話をするのです。
そんなある日、サリームさんは不慮の交通事故に遭って、重傷を負ってしまいます。首の骨を折って、数か月の入院が必要になりますが、彼は保険に入っていなかったので、数千万円もかかると言われます。勿論、サウジアラビアの知り合いに電話をすれば、お金を送ってもらえるのですが、身動きが取れないし、下手をすると自分の正体がバレテしまうので、非常に困ったことになります。しかし、その時、彼の治療に当たっていたドクターがクリスチャンで、サリームさんを自分の家に引き取って、面倒を見ると言いました。自分の教会のメンバーに献金を呼びかけて、未払いの医療費も何とかすると話しました。サリームさんは仕方なく、自分の最も忌み嫌うクリスチャンの家でお世話になることになる訳ですが、そこで、クリスチャンに対する偏見がすべて覆されます。彼は頭の中で、混乱して、アーラーに答えを求めます。
「私は間違ったことを信じていたのでしょうか。どうすれば良いのですか。」
すると、声がします。
「アブラハム、イサク、ヤコブの神に祈れ。」
イスラム教徒は、アブラハムを預言者として認めています。「アブラハム、イサク、ヤコブの神よ」と祈り始めると、部屋がまばゆいばかりの光に満たされます。サリームさんは、「主よ、あなたはどなたですか」と尋ねます。すると、「わたしは、『わたしはある』という者である」と言われます。「私は喜んで、あなたのために死にます」と言うと、「あなたは死ななくても良い。わたしが既に、あなたのために死んだから」と言われたということです。こうして、サリームさんはキリストに出会った訳ですが、今は、イスラム原理主義の脅威について、米国各地で警告するための講演活動をしています。
「だれでもキリストのうちにあるなら、その人は新しく造られた者です」(第2コリント5章17節)。

『新世界訳』の改訂版

2016年5月2日(月)

 近いうちに、エホバの証人の『新世界訳』の改定された日本語版が出るとの噂が流れています。英語の『新世界訳』の改訂版は2013年に出されているの、和訳の作業に時間がかかっていると推測されますが、恐らく、英語版と同じ訂正が加えられるでしょう。英語版を見ると、まず、創世記に突き当たる(?)前に、40ページにわたり、ものみの塔協会の教理の説明があります。「神とは誰か」、「聖書のメッセージとは何か」、「聖書は私たちの時代についてどんなことを預言しているか」、「人間はなぜ苦しむか」、「人間は死んだらどうなるか」、等の質問に答える形式で、聖書から何カ所かが引用されていますが、言うまでもなく、ものみの塔にとって都合の良い聖句だけが出て来ます。組織は明らかに、読者が聖書を読む前に、組織の独特の教理へと誘導しようとしています。改訂版を出す理由として、『まえがき』には、「ここ半世紀の間に英語が大きく変わったこと」と、もっともらしいことが書かれていますが、それはあくまでも、ごまかしです。真の理由は、『新世界訳』の分かりにくい、幼稚な文章に関する苦情が、組織に殺到していたことです。実際に改訂版を読んでみると、確かに、難解さんの点が幾らか、改善されています。例えば、イザヤ書58章11節の「その水がうそをつくことのない水の源のようになる」が、「かれることのない水の源のようになる」となっています。また、伝道者の書6章9節の「目で見ることは魂の歩き回ることに勝る」が、「自分の欲望を追い求めてさ迷い歩くより、目で見たものを楽しんだ方が良い」というような訳になっています。もう一つ、大きな変更は、角かっこ(〔〕)の使い方です。今までの『新世界訳』では、文の意味を分かりやすくするために聖書の本文にない言葉を加えた場合、その言葉を角かっこで囲んでいましたが、改訂版では、それがなくなっています。例えば、コロサイ書1章16―17節において、ものみの塔は、キリストが被造物に含まれることを示すために、4度も「他の」という言葉を書き加えていますが、改訂版には、もはや角かっこがなく、まるで原文がそうなっているかのような形になっています。注意書きもありません。『新世界訳』の改訂版によって、更に多くの人々が惑わされることを心配します。

カルトの脱会者による自助グループ
元カルト信者の集い
 カルトの脱会者による自助グループ『いたんだ葦の会』が1月22日(月)午前10時半より、埼玉県新座市にあるカルト研究リハビリ・センター(西武池袋線東久留米駅より徒歩25分)で開催されます。学びのテーマは、『カルトにおける入信・生活・脱会 パート3』です。参加ご希望の方は、真理のみことば伝道協会の本部まで、お問い合わせ下さい(090-8044-5751)。

マインド・コントロール問題対策DVD発売へ
 日本脱カルト協会より、『カルト:すぐそばにある危機』というDVDが制作され、発売されることになりました。若者はなぜカルトに惹かれるのか。どうして入信してしまうのか。そして、いったん、入ったらなかなか抜け出せないのはなぜなのか。ドラマ、シミュレーション、また実際の元カルト信者の体験談などから、カルト問題の謎を明らかにして行きます。定価は8,000円で高めですが、カルトの勧誘から学生を守るため、高校や大学などの現場で使えるDVDです。
ご注文は、ファックス046-263-0375、メール info@jscpr.org までお問い合わせください。

真理のみことば伝道協会主事
ウィリアム・ウッド
東京都東久留米市幸町
電話:090-8044-5751

「カルト宗教にだまされないために」ウィリアム・ウッド氏fromHarvest Time Ministries on Vimeo.