真理のみことば伝道協会

カルト宗教被害者の皆様の問題解決のお手伝いをさせて頂いております。

 2009年3月15日の『日本経済新聞』の記事によると、2008年の夏、消化管内の大量出血で重体となった1歳男児への輸血を、エホバの証人の両親が拒んだそうです。これを受けて、児童相談所が、親権を一時的に停止するように家庭裁判所に求めたところ、家庭裁判所はわずか半日でその保全処分請求を認め、男児が救命された、ということです。両親は、「緊急輸血が必要である」と主治医からの説明を受けても、「宗教上の理由で」として、輸血を拒否していました。その「宗教上の理由」とは、「輸血は神の律法に反する。輸血を受ける(受けさせる)者は、神の楽園に入れなくなる」という、ものみの塔聖書冊子協会の教理のことです。病院側は、日本小児科学会などの関連学会が2008年2月に合同でまとめた指針に従って、「生命の危険がある」と児童相談所に通告しました。その通告を受けた児童相談所は、児童虐待の一種である「医療ネグレクト」(医療の責任放棄)と判断し、すぐに必要書類をそろえて、両親の親権喪失宣告を申し立てましたが、家庭裁判所は異例の早さで、親の意思より子供の福祉が優先されるべきである、との判断を示しました。病院はこれを受けて、親権代行者の同意を得た上で治療を実施した、とのことです。

 キリスト教ラジオ放送局FEBCが、1月から毎月第2金曜日夜の特別番組「今日を問う」で、キリスト教界のカルト化問題にメスを入れています。第1回の1月9日に放送された番組では、福澤満雄師(ジャパン・カルバリー・クルセード主幹の巡回伝道者)が出演し、被害者の証言をもとに、カルト的な教会の体質や問題点を示しました。2月12日に放送された番組には、精神科医の立場から工藤信夫氏が語られました。

 昨年12月15日の日本福音同盟(JEA)の理事会において、キリスト教会のカルト化問題に関する文書が承認され、加盟諸教団・教会、及び、宣教諸団体の代表者たちに発送されました。その内容は、最初に社会委員会から提出された声明文をかなり縮小したものとなりましたが、以下の通りです。

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 「日ごろの日本福音同盟への厚いご支援・ご協力に心から感謝します。
 ご承知の通り、近年、教会関係指導者による暴力、セクシュアル・ハラスメント、財産の奪取などの不祥事が発生し、裁判でその真偽が争われたり、一般のメディアでも取り上げられたりする事態が生じております。

 これまでこのような事件は、教会やキリスト教宣教団体では起こりえないことと思われがちでした。不祥事が起こったとしても、一部の特殊な群れ(いわゆるカルト的集団)や限られた特殊な人が起こした例外的な事件である、と捉えがちでした。しかし、一般の週刊誌などでも取り上げられたように、これらの事件は伝統ある教団・教会や宣教団体においても起こる可能性があり、もはや私たちも他人事としてこれらの事件を傍観することは許されない事態となりつつあります。

 こうした不祥事が起こる背景や原因についてはいろいろなことが考えられますが、ただ一つ確かなことは、この問題は一教派・団体に限ったことではないということです。この問題の背景には当然、個人の資質が問われるわけですが、さらには教会、聖書、宣教、牧会などに対する考え方も決して無関係ではないと思います。したがって、これらの問題が社会問題化した現在、JEA内部から提示されている社会的責任や説明責任を果たすべきであるという声には真摯に耳を傾けると共に、私自身その必要性を強く感じております。この点に関しましては、社会委員会やその他の機関において引き続き取り組んでいただくことに致しております。

 そうした取り組みの第一歩として、JEAに所属する教団、教派、団体はこの痛恨の問題を共有し、究明し、協力連携して、このような不祥事を未然に防ぐ対策を講じることが急務であると認識いたしております。こうした事態に遭遇している私たちは、今こそ主の御前にひれ伏し、リーダーシップのあり方について、改めて問い直し、厳しく自己点検する必要があるのではないでしょうか。私たちは大牧者キリストに倣って、群れの羊に仕えられるためではなく、群れの羊に仕えるために召されています(マルコ10:45参照)。それで「その割り当てられている人たちを支配するのではなく、むしろ群れの模範となりなさい」(1ペテロ5:3)と勧められています。教団・教会やキリスト教宣教団体という群れの指導者として立てられている私たちは、その群れの羊を支配してマインド・コントロールすることがないように、互いに戒め合い、また自らを厳しく律して、群れの模範となるように努めようではありませんか。なにとぞ貴教団、貴教会、貴団体に所属する各牧師がたに対するご指導のほどをよろしくお願いいたします。

 群れの代表者である方々のうえに、大牧者キリストの祝福が豊かにありますように、お祈りしております。」

 真理のみことば伝道協会の代表ウィリアム・ウッドが書いて、社会委員会で承認された文書が、日本福音同盟の理事会に提出され、近々発表される見通しとなりました。教会におけるカルト化問題について警鐘を鳴らすことを目的とした文書はこれまで、2003年と2005年の2回、提出したものの、理事会で却下されています。しかし、今回は、12月15日の理事会において、「お願い文」として、各諸団体代表宛に送られることが決定されました。訂正されることもあるかも知れないとのことですが、以下のような文書です。

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 「近年、牧師による暴力、セクシュアル・ハラスメント、献金の強要など、牧師の不祥事が増えており、裁判でその真偽が争われたり、一般のメディアでも取り上げられたりする事態となっています。これまでこのような事件は、教会では起こり得ないことと思われがちでした。不祥事が起こったとしても、一部の教派や限られた特殊な人が起こした例外的な事件と、捉えられがちでした。しかし、一般の週刊誌などでも取り上げられたように、これらの事件は伝統的な教派や教会においても起こる傾向が強まってきており、もはや私たちは他人事としてこれらの事件を傍観することは許されない事態となりつつあります。

 今、起こっている諸問題の根本的な原因の一つとして、「霊的権威」に関する誤解、及び、その乱用を挙げることができると思われます。聖書にあるように、牧師は羊飼いとして群れを守り、養い、導くための権威を神から委ねられています。「主はこう言われる」と確信をもって、聖書のみことばを語る時にのみ、羊は安心すると共に、健やかな成長を遂げていきます。また、その信仰の成長は、あくまでも神とのより強い関係、深い交わりを意味するもので、結果的に自立したクリスチャンが育ち、一人一人が主にある自由、平安、喜びを経験していきます。しかし、残念なことですが、幾つかの教会では、霊的権威を主張する牧師への依存(思考停止)、牧師の人間的な思い(ビジョン)の絶対化、従わない者への懲らしめ(実質は暴力)、献金の強要、人権の無視といったことが行なわれています。「私は牧師だから、何も考えずに私に従え!」という牧会方針は、一見して、有効な訓練方法のように見受けられるかも知れませんが、これは実際には、すべてのカルト化した団体に共通するマインド・コントロールの手法であって、人間の成長を促すものではなく、逆に成長を止めてしまうものです。牧師に依存する信徒は、物事を考えたり、判断したり、決断したりすることを自らやめて、リモコンで操作されるロボットと化してしまいます。言うまでもなく、これは決して聖書の教える霊的成長ではありません。

 今後、「真理の道がそしりを受ける」ことが決して増えることのないようにしなければなりません(2ペテロ2・2)。教会は神のものですから、私たちは自らを厳しく吟味しなければなりません。それは、福音による赦しを語ることを託されている教会だからこそできる悔い改めのわざであって、互いを非難することではありません。教会のきよさと神の正義がこの世に証しされるため、以下の諸点について、自己吟味をすべきです。

 1)自分の霊的優越性ばかりを主張していないか。「わたしは特別に聖霊を注がれている」、「私はあなたがたより神と近い関係にある」、「霊的な事柄に関しては、私がいちばんよく知っている」などの発言があるとすれば、それは、高慢さの現われだけでなく、プロテスタント改革の柱の一つである「万民祭司」を否定するものとなります。

 2)聖霊のみわざを待ち望む代わりに、マインド・コントロール的な主張を用いていないか。「私の言うことを聞かない人は神に裁かれる」と恐怖心を植えつけたり、圧力をかけて献金や献身を強要したり、情報統制をしたりすることは、人の心を支配するための肉的な手段に過ぎず、真の意味で神のみわざを促進するものではありません。教会形成も、福音宣教も、聖霊によってなされるべきです。

 3)自分に依存する信者を育てて、正しい教育に対する勘違いをしていないか。正しい教育の目標は、自立した人間の養成にあります。すなわち、人の手を借りずに、一人で考えて判断し、責任を負うことのできる人間です。「うちの信者たちは霊的な子どもだ。彼らは、霊的親である私の助けがなければ、何も分からないし、何もできない。だから、彼らにいちいち指示を与えるのは、彼らのためだ」という発想は、真の成長を止めてしまうものです。

 4)信徒の上に権力をふるっていないか。ペテロの第一の手紙にあるように、霊的指導者は「その割り当てられている人たちを支配するのではなく、むしろ群れの模範とな」るべきです(5章3節)。独裁者ではなく、サーバント・リーダー(しもべ的指導者)になることです。

 これ以上、真理の道がそしりを受けることのないように、今こそ、自らを吟味し、教会の牧会方針や訓練・教育プログラムの中に、カルト的なものがないかどうか、聖書から逸脱している部分がないかどうかを点検し、主の前における健全な牧会指導のあり方を見直すべき時だと思います。肉的(カルト的)な手段を用いずに、聖霊に頼り、神のみわざを待ち望むことこそ、日本のリバイバルの鍵です。」

韓国の教会乗っ取り異端集団

2012年2月16日(木)

 今、韓国のキリスト教会に深刻なダメージを与えている異端集団があります。その正式名は、「新天地イエス教証拠幕屋聖殿」です。会長の李(イ)マンヒの神秘体験に基づいた教理は、特に聖書の黙示録の解説に重点を置くもので、「啓示の御言葉」を受けていない一般の牧師たちには分からないということですが、その特異な教えを広めるために巧妙な手口を用いています。「新天地イエス教」のメンバーは厳しい訓練を受けた後、正統キリスト教会の信徒になりすまし、3年から10年、潜伏します。その間、熱心に集会に出席して、模範信者を装い、奉仕もします。やがて、セルグループのリーダーになったり、教会役員になったりします。信徒たちの信用を得たところで、少しずつ、個人的に新天地の教理を吹き込み、教会員の心を奪い、最後には牧師解任を決議して追い出し、新天地出身の牧師を招聘する、ということです。このような「教会乗っ取り事件」は、韓国で増え続けています。また、在米韓国人社会においても、新天地の活動が活発化しています。更に、在日の信者数も増えており、4か所の拠点から組織の拡大を図っています。

カルトの脱会者による自助グループ
元カルト信者の集い
 カルトの脱会者による自助グループ『いたんだ葦の会』が1月22日(月)午前10時半より、埼玉県新座市にあるカルト研究リハビリ・センター(西武池袋線東久留米駅より徒歩25分)で開催されます。学びのテーマは、『カルトにおける入信・生活・脱会 パート3』です。参加ご希望の方は、真理のみことば伝道協会の本部まで、お問い合わせ下さい(090-8044-5751)。

マインド・コントロール問題対策DVD発売へ
 日本脱カルト協会より、『カルト:すぐそばにある危機』というDVDが制作され、発売されることになりました。若者はなぜカルトに惹かれるのか。どうして入信してしまうのか。そして、いったん、入ったらなかなか抜け出せないのはなぜなのか。ドラマ、シミュレーション、また実際の元カルト信者の体験談などから、カルト問題の謎を明らかにして行きます。定価は8,000円で高めですが、カルトの勧誘から学生を守るため、高校や大学などの現場で使えるDVDです。
ご注文は、ファックス046-263-0375、メール info@jscpr.org までお問い合わせください。

真理のみことば伝道協会主事
ウィリアム・ウッド
東京都東久留米市幸町
電話:090-8044-5751

「カルト宗教にだまされないために」ウィリアム・ウッド氏fromHarvest Time Ministries on Vimeo.