真理のみことば伝道協会

カルト宗教被害者の皆様の問題解決のお手伝いをさせて頂いております。

 世界基督教統一神霊協会(統一協会)の男性信者が家族を相手に「拉致監禁され、信仰を破棄するように強要された」として2億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が1月28日、東京地裁でありました。相沢裁判長は「親族らは長期間、男性の自由を大きく制約した」と認定し、480万円の支払いを命じました。判決によると、男性は統一協会の施設から1995年9月に帰省した際に、親族によって東京都内のマンションに引き留められ、2008年2月まで、カウンセラーの脱会説得を受け続けたそうです。なお、判決は「拉致された事実はない」としながらも、男性は一人での外出や外部との連絡を親族らから禁止されていたと指摘し、「説得の方法として、限度を逸脱した」と判断したうえで、親族とカウンセラーの賠償責任を認めました。判決後の会見で親族の一人は、「問題のある信仰を見直してほしいと、本人に付き添って説得していた。判決は実態を正しく認識しておらず、残念だ」とコメントを発表しています。この判決は、親族による、いわゆる「保護説得」のあり方に影響を及ぼしそうです。12年半に及ぶ説得であったことを考えると、かなり極端なケースだったと言わざるを得ませんが、「いかなる保護説得も無理だ」と、救出を断念する家族も出て来るでしょう。勿論、高裁での逆転判決の可能性も残っています。

最も幸運なオリンピック選手

2014年2月20日(木)

 ソチ・オリンピックは、様々な人間ドラマを繰り広げながら、無事に閉幕しました。前予想通りにメダルを獲得できた人、実力を十分に出せなかった人、また幸運な状況によって想定外の優勝を果たした選手もいましたが、「幸運」と言えば、誰もが思い出すのは、12年前のソルトレークシティ・オリンピックの男子ショートトラックスピードスケート1000メートルにおいて金メダルを獲得したオーストラリア人スティーブン・ブラッドバリー選手でしょう。
 1回戦は、たまたま同じ組の対戦相手にブラッドバリーよりも飛び抜けて速い選手がいなかったため接戦となり、なんとか混戦を制して準々決勝に進むことができました。準々決勝はアボロ・アントン・オーノなど優勝候補らと同じ組となりました。ブラッドバリーは実力差のゆえに中盤から最下位(4位)に後退し、追走する状況となりますが、最終コーナー直前、田村直也とマーク・カニヨンが接触し、田村がコーナーに大きくコースアウトして壁にぶつかり転倒したため、ブラッドバリーは3位でゴール。準々決勝では、上位二人しか準決勝に進出できないため、本来ならブラッドバリーはここで敗退するところでした。しかし、審判が田村とガニヨンの接触について、「ガニヨンが田村を妨害した」と判断し、2位でゴールしていたガニヨンが失格となります。それによって、繰り上げでブラッドバリーはが2位となり、準決勝に進みます。準決勝では、スタートから優勝候補者たちの先頭集団に遅れを取り、終始、最下位(5位)で追走するレース展開になりましたが、残り半周付近で金東聖が転倒し、更に最終コーナーを曲がり終える直前には李佳軍とマシュー・ターコットがそれぞれ転倒。ゴール直前に計3人が転倒したことによりブラッドバリーは2位でゴールし、決勝進出を果たします。決勝では、準決勝よりも大きく先頭集団に遅れを取り、レースの終盤まで最下位(5位)で追走する状況となります。レース後のインタビューで、ブラッドバリーは「体中が痛くて先頭集団のペースに到底ついて行けないことが分かっていたから、わざと、離れて、前の人が転倒することを期待していた。それしか作戦が立てられなかった」と話していましたが、驚くことに、彼の期待通りのことが起きました。ゴール直前の最終コーナーで前を走っていた4人の選手が互いに接触し合い、全員、転倒したために、一人後方にいて難を逃れたブラッドバリーが4人を抜き、1位でゴールし、金メダルを獲得したのです。南半球の国にもたらされた、初めての冬季オリンピック金メダルでした。「棚からぼたもち」とは、まさにこのことを言うのでしょう。今でも、オーストラリアでは、人々は予想外の幸運な出来事を「ブラッドバリー」と呼びます。
 聖書の中にも、「ブラッドバリー的」な出来事を経験した人として、使徒パウロがいます。パウロはキリスト教会を迫害した人物ですが、イエス・キリストとの劇的な出会いによって人生が全く変えられます。

 「私は使徒の中では最も小さい者であって、使徒と呼ばれる資格のない者です。なぜなら、私は神の教会を迫害したからです。ところが、神の恵みによって、私は今の私になりました」(1コリント15:9-10)

 ここで、パウロは自分の身に起こったことを表現するのに、「恵み」という言葉を使っています。聖書の重要なキーワードの一つですが、受ける資格のない者に一方的に与えられる神のご好意を意味します。オーストラリア人なら、「ブラッドバリー」という言葉を使うかも知れませんが、神の恵みはラッキーな人にでなく、求めるすべての人に与えられるものです。

 「ですから、私たちは、あわれみを受け、また恵みをいただいて、おりにかなった助けを受けるために、大胆に恵みの御座に近付こうではありませんか」(ヘブル4:16)。

 あなたにも、「ブラッドバリー的」なことが起こりますように。

 生活に困っている信者たちを手厚く支援することで有名な末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教会)ですが、教会のビショップ(支部長)から母親の介護料やアパートの家賃を出してもらっていた、ある失業中の男性信者が、突然、「経済的援助を打ち切る」と言われたそうです。その理由は、「喫煙を止めないからだ」ということです。モルモン教徒が守らなければならない多数のルールの中に、喫煙や、カフェインの入ったコーヒーやコーラなどを飲むことに関するものがありますが、それらの規則を守った者だけが、教会の恩恵を受けられる、という訳です。まさに、マインド・コントロールの手法の一つ、「ラブ・シャワー」にほかなりません。

 「エホバの証人情報提示版」に掲載されていた話によると、一人のエホバの証人が、不当に長老退任を強要されたとして、会衆の長老団を相手取り、パワハラ・名誉毀損などの損害賠償を求める裁判を起こしたそうです。日本で初めてのケースです。提訴理由は、「不当削除」だということです。訴えによると、原告は長老を辞めさせられる不法なことを何も行なっておらず、彼らのマニュアルや出版物にないような、長老団の身勝手なこじつけの理由により、強引に削除されました。しかも、審理委員会の中で、暴言を容赦なく浴びせられた、とのことです。諸般の事情で地域・個人・会衆名は明らかにされていませんが、この裁判は今後も、大きな反響を呼びそうです。

アメリカの中西部、特にオハイオ―州とペンシルバニア州にアーミッシュというクリスチャンのコミュニティがあります。ドイツ系移民の宗教団体ですが、移民当時の生活様式を保持し、農耕や牧畜によって自給自足の生活を営んでいます。昔の生活様式を守るために電気を使用せず、現代の一般的な通信機器も家庭にはありません。移動手段は馬車です。服装も極めて質素です。基本的に大家族主義であり、一つのコミュニティは深く互助的な関係で結ばれています。新しい家を建てる時には親戚・隣近所が集まって取り組みます。また、独自のコミュニティを築きながら、外部の人に対しても協力したり、農作物を分け与えたりしています。とにかく、平和を愛するとても優しい集団ですが、7年前に、ペンシルバニア州にあるアーミッシュのコミュニティで悲劇が起きました。拳銃を持った男がアーミッシュの学校に入って5人の児童を射殺し、その直後に自殺をしました。
アーミッシュの人々だけでなく、犯人の奥さんとその家族も筆舌に尽くしがたいほどの衝撃を受けました。それは、事前にその犯行の兆候が何一つ見られなかったからです。奥さんのマリー・モンヴィル氏は出版されたばかりの本(”One Light Still Shines”:『一つの光はなお輝いている』)の中で、当時の状況を詳細に記しています。彼女はまだ20代の方で、3人の小さい子どもがいましたが、まさか穏やかな性格を持った自分の夫がそのようなひどいことをするとは夢にも思わなかったそうです。ですから、警察からいきなり電話がかかって来た時に、ショックの余り、放心状態になりました。数時間後に、彼女の家に、子どもを殺された父親たち5人が、やって来ました。彼女はますます、パニックに陥りましたが、いきなり、アーミッシュの男性たちに言われました。
「私たちは、あなたのご主人を赦しました。あなたを助けるために、私たちに何か、できることはありませんか。」
その言葉でどんなに心が癒されたか分からないと、マリーさんは述べています。
本の中で、もう一つ、アーミッシュの人間常識を越えたエピソードが紹介されています。マリーさんは事件後、約1週間、親族にかくまわれて、また警察の協力を得て、マスコミの襲撃から守られましたが、夫の葬儀と埋葬式のために、どうしても外に出なければなりませんでした。自分と子どもたちの写真が全国の新聞や週刊誌に掲載されることを恐れながら、車に乗りました。埋葬式が行われることになっていた墓地に着くと、やはり、カメラを持って、多数の報道人が待ち構えていました。マリーさんは覚悟を決めて、子どもたちと一緒に車を降りようとしました。その瞬間です。突然、どこからともなく大勢のアーミッシュの人々が現われて、マリーさんの一族と報道人との間に壁を作ったのです。そのために、新聞等に写真が載ったのは、異常な行動を取ったアーミッシュの人々だけでしたが、実は、アーミッシュは宗教上の理由で、写真を撮られることを極端に嫌う人々です。彼らは、モーセの十戒に含まれる「あなたは、自分のために、偶像を造ってはならない。上の天にあるものでも、下の地にあるものでも、地の下の水の中にあるものでも、どんな形をも造ってはならない」という言葉を厳守するのですが、マリーさんの家族を守るために、自らの戒律を破った訳です。
私はこの話を読んで、深い感激を覚え、涙が出ました。アーミッシュこそ、キリストの愛を実践した人々だと、心底、思ったのですが、結果的には、学校で起きた惨事よりも、アーミッシュの事件後の不可解な行動が世界中のマスコミで大きく取り上げられることになったのです。そして、アーミッシュを通して、キリストの愛を知るようになった人々も多くいたことでしょう。
「私たちがまだ弱かったとき、キリストは定められた時に、不敬虔な者のために死んでくださいました。正しい人のためにでも死ぬ人はほとんどありません。情け深い人のためには、進んで死ぬ人があるいはいるでしょう。しかし私たちがまだ罪人であったとき、キリストが私たちのために死んでくださったことにより、神は私たちに対するご自身の愛を明らかにしておられます」(ローマ5章6―8節)。

カルトの脱会者による自助グループ
元カルト信者の集い
 カルトの脱会者による自助グループ『いたんだ葦の会』が5月29日(月)午前10時半より、東京都東久留米市にあるカルト研究リハビリ・センターで開催されます。
学びのテーマは、『カルトと聖書 パート6』です。カルトはどのような目的で聖書を使うのか、カルト脱会後にどのように聖書を読めば良いかを学びます。参加ご希望の方は、真理のみことば伝道協会の本部まで、お問い合わせ下さい(090-8044-5751)。

マインド・コントロール問題対策DVD発売へ
 日本脱カルト協会より、『カルト:すぐそばにある危機』というDVDが制作され、発売されることになりました。若者はなぜカルトに惹かれるのか。どうして入信してしまうのか。そして、いったん、入ったらなかなか抜け出せないのはなぜなのか。ドラマ、シミュレーション、また実際の元カルト信者の体験談などから、カルト問題の謎を明らかにして行きます。定価は8,000円で高めですが、カルトの勧誘から学生を守るため、高校や大学などの現場で使えるDVDです。
ご注文は、ファックス046-263-0375、メール info@jscpr.org までお問い合わせください。

真理のみことば伝道協会主事
ウィリアム・ウッド
東京都東久留米市幸町
電話:090-8044-5751

「カルト宗教にだまされないために」ウィリアム・ウッド氏fromHarvest Time Ministries on Vimeo.