真理のみことば伝道協会

カルト宗教被害者の皆様の問題解決のお手伝いをさせて頂いております。

ある被爆者の証し

2012年2月16日(木)

 先日、広島の被爆者の体験談を身近にうかがう機会が与えられました。私は2度、広島の資料館を訪ねているので、知識として原爆の恐ろしさを知っているつもりでしたが、実際に被爆された方の話を聞いて、大きな衝撃を受けました。

 原爆が投下された時、Mさんは中学生で、爆心地からわずか3キロしか離れていない学校の教室で、掃除をしていたそうです。たまたましゃがんで雑巾で床を拭いていて、先生の大きな机の後ろにいたために無事でしたが、教室が紫色の光に包まれて、目の前でフラッシュをたかれたように感じて、数分間、目が見えなくなりました。他のクラスメートは教室の割れた窓のガラス破片を全身に受けて、血だらけになっていました。校庭に出ると、皮膚が焼け爛れている人がいたり、死体の山があったりしたそうです。Mさんは結局、外傷はなかったのですが、放射能を浴びていたので、2ヶ月間、下痢と歯茎の出血で、寝たきり状態になりました。更に、その数年後に健康診断を受けると、子宮や卵巣などが全く発達しておらず、子供が産めない体になっていることが判明しました。しばらく後で、結婚されますが、ご主人も被爆者で、長野県の原村でペンションを経営することになります。ところが、原村に引っ越してまだ間もない時に、ご主人が末期の腎臓ガンであることが分かります。ご主人は数ヵ月後に亡くなりましたが、Mさんはその時、「なぜ、こんなに不幸なことばかりが続くのか」と悩みました。しかし、幼い時からクリスチャンとしての信仰を持っておられる彼女は、やがて、「何か、神様の目的があるはずだ」と信じられるようになった、ということです。

 Mさんの証しを聞いた後、一アメリカ人としてお詫びをしなければならないと思って、その旨を伝えました。すると、Mさんはすぐに、こう言ってくださったのです。

 「いやいや、良いですよ。私はアメリカ人を恨んだりしていません。神様の御手の中で守られて、感謝な日々を送っています。」

 私はこの言葉に、深い感動を覚えました。また、「父よ。彼らをお赦しください。彼らは、何をしているのか自分でわからないのです」という、イエス・キリストの十字架上の言葉を思い出しました。

 原爆の悲劇から、60年たちましたが、悲しいことに、人類は未だに、醜い争いを繰り返しています。その根本的な原因について、聖書は次のように述べています。

 「何が原因で、あなたがたの間に戦いや争いがあるのでしょう。あなたがたのからだの中で争う欲望が原因ではありませんか。あなたがたは、ほしがっても自分のものにならないと、人殺しをするのです。うらやんでも手に入れることができないと、争ったり、戦ったりするのです」(ヤコブの手紙4章1-2節)。

 戦争の究極的な原因は、人間の心の中にある欲望です。ですから、戦争をなくすために、心の欲望を抑えることが肝心です。しかし、どうしてそれができるのでしょうか。ヤコブの手紙は続きます。

 「しかし、神は、さらに豊かな恵みを与えてくださいます。ですから、こう言われています。『神は高ぶる者を退け、へりくだる者に恵みをお授けになる』・・・・神に近付きなさい。そうすれば、神はあなたがたに近付いてくださいます」(6,8節)。

 神の恵みによって心が満たされた者は、自分の欲望を満たそうと争ったりしません。これこそ、Mさんが見つけた秘訣です。