真理のみことば伝道協会

カルト宗教被害者の皆様の問題解決のお手伝いをさせて頂いております。

小さな親切

2012年2月16日(木)

 19世紀後半の話ですが、イギリスの国会議員の馬車が泥沼に入ってしまって、動けなくなりました。国会議員は自分で何とか引っ張ろうとしましたが、駄 目でした。ところが、彼が困り果てたところへ、一人の農家の少年がやって来て、泥沼から馬車を引っ張り上げることに成功しました。驚いた国会議員は、その青年に、

 「お金は、どれくらい払ったら良いのかね」と尋ねました。 少年は答えました。
 「僕は、何も要りません。あなたのような偉大な方をお助けできて、光栄です。」
 すっかり感心してしまった国会議員は、また尋ねました。
 「大きくなったら、何になりたいのか。」
 少年は、医者になりたいけれども、家庭が貧しいから無理だろうと答えました。すると、国会議員は言いました。
 「あなたの学費を全部、出そう。」

 こうして、少年は学校に行き、医者になりました。その50年後のことです。イギリスのウインストン・チャーチル首相が肺炎で、死にかけていました。第二次世界大戦の真っ最中でした。イギリスはドイツの空襲を受けて、ピンチに立たされていました。最後の手段として、医者たちは新しく開発されたばかりのペニシリンという薬をチャーチルに投与しました。すると、チャーチル首相は一日で元気になり、イギリスを勝利に導くことができたのですが、そのペニシリンを発明した医者は、50年前に、国会議員の馬車を泥沼から引き上げた、アレクサンダー・フレミングという少年でした。しかも、馬車を引き上げてもらった国会議員は、ランダル・チャーチル、つまり、ウインストン・チャーチルの父親だったのです。こうして、少年の小さな善行が自分の人生を変え、チャーチルの少年に対する善行が自分の子供の命を救い、また国を破滅から救うことにつながったのです。

 最近、アメリカでは、『小さな親切運動』が話題を呼んでいます。一人一人が毎日、隣人に対する親切を心掛けていくなら、世の中が変わるということですが、聖書の教えとも一致した考え方です。

 「無慈悲、憤り、怒り、叫び、そしりなどを、いっさいの悪意とともに、みな捨て去りなさい。お互いに親切にし、心の優しい人となり、神がキリストにおいてあなたがたを赦してくださったように、互いに赦し合いなさい」(エペソ書4章31-32節)。

 「心に不安のある人は沈み、親切なことばは人を喜ばす」(箴言12章25節)。

 2001年9月11日、人類史上、かつてなかった同時多発テロ事件が発生しました。今まで映画やアニメーションの世界でしかないようなことが現実化し、人々を恐怖と不安に陥れました。そして、その不安は今も続いています。

 世の中を変えようという大きなビジョンを掲げなくても、自分の家庭、学校、職場で小さな親切を実践すれば、周りの人間も、また、私たち自身も、ホッとし、元気が出ます。また、そのうちに、お互いの傷も、段々と癒えていくはずです。